四文字熟語ドラマ引用編その３

2022年10月10日 2022年10月10日

ソフトウェア工房孫風雅運用者

ソフトウェア工房孫風雅インターネット活用応用事例　四文字熟語編その３（インターネット検索とドラマ視聴経験の融合について）

中国ドラマ”孫子兵法”引用PART２

ソフトウエア工房孫風雅です。

皆様お待ちかね（？）の四文字熟語”呉越同舟”です。

尚、他にも”孫子”の兵法書を由来とする四文字熟語が有りますので、以下に列挙させて頂きます。（説明は後述します）

”呉越同舟”＝”ごえつどうしゅう”（状況は言葉の通りですが、背景には深い意味がありそうです）
”風林火山”＝”ふうりんかざん”（日本国内でも戦国時代から有名な言葉だと思います）
”百戦百勝”＝”ひゃくせんひゃくしょう”（常勝の例えと思います）
”正正堂堂”＝”せいせいどうどう”（日本の学校では正々堂々と教わった気もしますが…？）
”反間苦肉”＝”はんかんくにく”（苦肉の策という言葉はよく聞きますが、反間は離間（離間の策／計と聞いたことが有る気がします）なのではと…？）

”呉越同舟”は中国の遠い過去の時代（既に前回の投稿で触れていますが）、春秋の時代に、隣国同士の呉と越は敵対していました。ところが両国双方の出身の者が同じ舟に乗り合わせた時に、大風が吹き、舟が転覆しそうになると思わず両者は力を合わせて舟を漕いで難を逃れたと、孫子に書き記されている故事の様です。本ドラマの中では、この説明を孫武が日本でいうところの寺子屋の様なところで、子供達に説いていたシーンがあった様な気がしています。

”風林火山”は”孫子”の中の”（其）疾如風 （其）徐如林侵掠如火不動如山”を省略したもので、各々、”疾きこと風のごとく”、”しずかなること林のごとし”、”侵掠すること火のごとく”、”動かざること山のごとし” と読まれる事が多いと思います。”孫子”で述べられている兵法のひとつで、理想的な進軍の在り方を自然になぞらえたものの様です。日本でも甲斐：現在の山梨県：の守護大名武田信玄の旗印としても有名です。ドラマの中で描写があったかは記憶にないのですが、孫子の兵法書を孫武が家の近くの山にこもって書き上げるくだりがありますので、その辺りでチラッと触れられていたかもしれません。

尚、”孫子”の”其疾如風其徐如林侵掠如火不動如山”には続きがある事を皆さんはご存じでしょうか？

後ろは、”難知如陰　動如雷霆　掠郷分衆　廓地分利　懸權而動”と続いている様です。インターネット上でこの後に続く下りの意味を調べると、”味方の戦略は暗闇の中にいるように敵に知られないようにする事。兵を動かす時は雷のように激しく動かす事。遠征先の村里等の集落で物資を奪い取るときは、兵士を分散させる事。土地を奪って広げた時は、そこから生じる利益を兵士に分け与える事。物事の軽重を考え、適切に行動をする事”という意味との説明を見つける事が出来ます。

日本の戦国時代の、甲斐の武田信玄が何故後半の下りを旗に記載しなかったのかは、インターネット上の情報によると、定かでは無いようです。ただ、前半と後半では目的や対象が最初の二つの下りを除けば、異なっているようにも講師には思えます。後半は何方かといえば、戦争後の占領時の事を説いているように思えます。最初の二つは兵の運用に関するものなので、前半の”其疾如風其徐如林侵掠如火不動如山”の後に続けても良いかなと思いますが、掲げる旗の長さや、若しくは４下りと６下り等の数の違いで何か意味を考えたりしたのでしょうか？

”百戦百勝”はその言葉の通り、100回戦って100回勝つこと、戦うたびに勝つことですが、”孫子”の中では百戦百勝は最良では無く、戦わずして勝つことが最善と説いています。その為の引用に”百戦百勝”を用いています。ドラマの中で描写があったかは正確には記憶にないのですが、確か孫武が何時も勝利を収めているので、同僚に褒められたかした時に、最上は”戦わずに勝つ事だと”言っていたシーンがあった気がするのですが．．．”。

”正正堂堂”は整然と旗を立てた、意気盛んな軍隊の形容の様です。”孫武”は正正の旗、堂堂の陣の軍とは戦ってはいけないと唱えていたとの情報がインターネットに掲載されていましたが、ドラマの中で同様のシーンが合ったかは残念ながら、記憶にありません。

”反間苦肉”は敵の間者を使って敵情を知り、敵の仲を裂く”反間の計”と、自分の身を傷つけて、相手の信頼を得て密偵行為を行う”苦肉の計”とインターネットの情報があります。敵をあざむき仲違いさせるために、自分の身を痛めつけて見せること。また、目的達成のためのあらゆる手段を講じること。元々は反間之計と苦肉之計とに分かれているようです。また、一部のインターネットの情報では、”苦肉”は三国志演義由来との情報もあるようです。ドラマの中では、該当するか少し？なのですが、自らの体を傷つけて、敵側に取り入り、相手の敵将を亡き者にするような描写はあったと思います。（このエピソードは該当でも半分：苦肉のみ該当：な気がしますが…）

尚、孫武が呉を離れるのは、呉越戦争で、呉が勝ってからの様です。また、その離れる端緒は、越王勾践を処刑しないと夫差が決めてしまったことによる様に、ドラマでは描かれていました。元々、孫武が次期王と密かに期待していたのが、当時の呉王闔閭の長兄で、皇太子だった終纍（”波”と表記されている情報もインターネット上にはあります）皇子なのですが、、伯嚭の不正を暴こうとして、夫差に邪魔をされて更に伯嚭と結託されて、結果、逆に、自身が廃皇太子とされてしまいます。（父王の闔閭は夫差の性格を見抜いていて、当初難色を示していたようですが、最終的に信頼していた部下の伍子胥が推薦したため、次男の夫差を皇太子に指名したとインターネット上に情報が有ります。）尚、前皇太子はインターネット上の情報では若くして子供が無いまま（他国の皇族を妃にしていた様です）、亡くなったとの記述がありますが、ドラマの中では病死のような状況では無かった気がしています。（講師の記憶が正しければ、権力争いの果てにという感じだったと思います）

講師は、これらの５つの熟語の内、５以外は知っていたのですが、正式な四文字熟語は初めて認識したものもあります（正正堂堂等、言葉は知っていましたが、この文字とは初めて知りました）。今回、インターネット上の情報を確認して、この四文字熟語はそういったエピソードなのかと、理解できました。やはり、熟語とその意味を深く知る・理解するためにTVドラマを見ることとインターネットの情報を確認する事が有益であると、感じています。

講師の経験が、皆様のお役に立てれば幸いです。

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